有り ふれた 人生
泉先生には敵わない
「どうしたの?」
と、泉先生に
「えっ?」
「何だか、そわそわ?してる?
今日、なにかあるの?」
と、言われて
ええッと。自分自身が·····
「あっと、すみません。」
「いや別に、なにかしたわけでは
ないから謝らなくても。
ただ、そう見えたからね。」
と、言われて
「実は、昨日·······
靑と再会した話しをした。
「ええ〜っ。
あのクアラ・ルンプルで
お別れした?
髙山さんとラベンダー畑で?
すっごい偶然だね 驚いた。」
と、言う泉先生に
笑いがでると·····
「何、笑ってんの?」
と、言われて益々おかしくなったが
なんとか我慢しながら
夜に食事の約束をした事
連続先を削除しているのも知られていて
登録させられた事を話した。
「あ〜あ、それでそわそわか」
と、今度は先生が笑って
もぅと、思うが
それもなにか嬉しくて
二人で笑ってしまった。
夕方、先生に冷やかされながら
歯科を出て、買い物をすませて
マンションに戻り準備をする。
料理ができあがった時に
靑から連絡が来て場所の説明した。
わかるかな?雪の季節でないから
大丈夫かな?
と、思っていると。
「マンションの下に着いた。」
と、連絡が来て
解除して中に入って貰う。
少しすると玄関のチャイムがなり
来客を知らせた。
玄関のドアスコープで確認して
玄関を開けると
ちょっと難しい顔をした靑がいた。
「いらっしゃい。」
と、声をかけると
「あっと、えっと。これ。」
と、アレンジメントの花と
ケーキ?の箱をくれて
花?と思い
目を白黒させていると
「びっくりさせたか?」
と、言うから
笑いが漏れて
「うふふっ、大丈夫。
ありがとう。」
と、花とケーキ?を頂いた。
靑は、中に入りながら
キョロキョロしているから
「あまり、キョロキョロしないでよ。」
と、言うと
「あっ、すまん。」
と、言うから
また、笑ってしまった。
そのおかげで
食事も楽しく出来た。
「花とかどうしたの?」
と、訊ねると
「いや。女性の部屋に行くのに
手ぶらでは?と思って。」
と、言うから
前も何回か来ていたのに?
と、思いながら
改めて、ありがとうと伝えて
アレンジメントは飾り
ケーキの箱は、開けさせて貰うと
私の好きなショートケーキやプリンが
入っていた。
覚えていてくれたんだ。
食事が終わり
コーヒーを飲みながら
デザートを食べた。
甘い物は、あまり得意ではない
靑は、無難なモンブランを食べた。