クールな優等生は溺愛気質。
***

「あくらちゃん?帰らないの?」

「ちょっと図書室に忘れ物しちゃって!先帰ってていいよ~」


「了解ー!またあしたねっ!あーちゃん!」


彼女らとは逆の方向へ早足で歩く。


すぅーと大きく息をすって、気持ちを落ち着かせる。


どうしても消えない自己嫌悪。

自分を攻める言葉が限りなく浮かぶ。

息苦しさに感情が溢れてくる。



──────ガラッ

ある教室にはいってすぐ、その場にしゃがみこみ、呪文のように言葉を吐き出す。



「っぅ、泣いちゃ、だめ──────」

じわ、と涙がにじんで視界がぼやける



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