恋のウイルス溺愛不可避
確かに私は保健委員だ。前に先生に勧められて入ったんだけど、さすがに休みの日までお仕事を頼まれることはなくて。
「でも、生徒は学校に来たらだめなんじゃ……それに、足でまといになるだけでは……」
「とんでもない!いつも一生懸命に取り組んでくれるし、仕事ぶりを見てる私が言うんだから間違いないわ!保健委員だから特別に入っても大丈夫だし」
っ、でも……。
「だめかな……?ほたるちゃんだったら私、とっても頼りになるんだけど……」
「うっ」
反則ですよ!
しょぼんと耳の垂れたワンちゃんみたい。
目もうるうるしてて……御影くん、先生、御影くん、先生……えーい!
「っ、分かりました!出ます!」
「本当に!?」
「はい!」
「ありがとう〜!とっても心強い!いてくれるだけで大丈夫だからね!」
握られた手をブンブン振られたら、もうどうしようもない。
人の役に立てる、感謝される、自分を必要としてくれてること以上にうれしいことはない。自分の存在意義を感じられるし、困ってる人を助けないなんて、私の辞書にはないから!
本屋さんは明日終わってから行く!
「じゃあまた明日、保健室で待ってるわね」
「はい!」
よーし、明日は雑誌のためにがんばろう!!
家に帰ってじっくりゆっくり読んで、たくさん妄想するんだーい!