私と貴方の秘密の一年間

 気づかれていたんだ、私が何か考えていたの。そこはよく見ているんだなぁ、さすが教師。そうやって、他の人も同じくらい見て、何かに気づいてはこうやって声をかけてあげていたのかな。

 あーあ、なんか。先生に思いを伝えてから、私は醜い感情が溢れ出てくるようになった。こんな感情、先生はうざいと思うだろうか、気持ち悪いと思うだろうか。

「…………はぁ」

 え、なんか溜息を疲れた。え? 近づいて来た?
 私は今、準備室にあるソファーに座っていたんだけど、隣に先生。なんで、私の隣に座ったんだろう。

「――――っ!!」

 な、なに? 肩に腕を乗せながら、距離が縮めてくる。少しでも顔を動かせばぶつかりそう。

「なぁ」
「は、はい」

 い、息が、私の耳にかかる。先生の声って低いイケボだから、脳が震える感覚が。恥ずかしい感じが酷いんだけど。

「お前、どんだけ俺の事が好きなわけ」
「へ?」
「俺の事で頭がいっぱいになってただろ、お前」
「何で、いきなり…………」
「だが、腑に落ちないんだよなぁ」
「あの、会話してほしいのと、距離が近すぎるのと…………」
「俺の事を考えているはずのお前が、何故か暗い顔をしている。もしかして、お前は俺と嫌嫌関係を持ったのか?」
「え?」

 え、なんでそんな事を聞くの? それに、なんか、怒ってる? なんで怒っているんだろう。

「お前は、自殺をしようとしている人誰にでも告白してんのか?」
「そんなわけないじゃないですか!!!」

 やっと距離が開いたから動く事が出来た。
 先生は頬を膨らませ、私から目線を逸らしている。

 これって、もしかして、嫉妬――――??
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