私と貴方の秘密の一年間
「そういえば、お前って部活とかやっていないんだっけ?」
「帰宅部ですね。部活入るくらいなら、先生と一緒に居たいので。もし、先生が吹奏楽部とかに所属していたら迷う事なく吹部に入っていましたが」
「全力拒否させてもらったわ」
誘われてはいたんだ。まぁ、あんなに綺麗で美しい歌声を披露できるんだから、誘われて当然。それに、ピアノも。プロが弾いていますと言っても通じるくらいの、素敵な演奏だった。
私は素人だからわかんないけど…………。
「そいえば、先生ってなんで教師になったんですか?」
「何だ急に」
「いえ、先生なら音楽関連に道も行けたんじゃないかなって思ったんです」
「…………音楽関連ねぇ…………」
あれ、顔を俯かせてしまった。もしかして、聞いてはいけない内容だったとか!? 何かトラウマがあるのだろうか。どどどどどど、どうしよう。
「…………音楽はただの趣味。本命は教師になる事だったから、今は夢も叶ってバンバンザイな人生だよ」
「その割にはいつも自殺について考えてますよね」
「最近は考えてねぇよ」
本当かなぁ。まぁ、先生がどんな自殺方法を考えても、私が必ず止めますがね。私の行動力を舐めないでほしいです。
まぁ、この行動力で過去、何回も失敗を繰り返しているんですけどね。