私と貴方の秘密の一年間

「…………」
「…………」

 わ、私のお腹の馬鹿やろぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!
 お、おま!!! 朝ご飯しっかりと白米と目玉焼き、味噌汁食べただろうがふざけるな!!! 今ここで鳴るとか本当にありえない!!! もう、我慢していたと思われるじゃん!! 

 別に我慢していたわけではなく、本当に空腹に気づいていなかっただけだけど…………。

「…………」

 うぅ、先生がきょとんとした顔で私を見てくるうぅぅぅぅ。お腹が鳴った事よりこれの方が恥ずかしいよぉ…………。

「…………あー…………。お前、もしかして断食してんの? 前は体重気にしていないとか言っていたくせに、やっぱり気にしているって事だろ。だがな、健康診断までに減らすのは難しいと思うぞ? 体に悪いからしっかりと食べねぇと駄目だっ――――」


 ――――――――ゴンッ


「ひとまず、私は空腹に気づかないくらい余裕なので大丈夫です。なので、先生が食べてください」
「お前が俺の足を蹴り飛ばしたせいで、食べる事が出来ないんだけどなっ!!」
「先生が悪いです」
「心配してやったのに」
「方向性が違います」

 まったく、なんでこの先生はここまでデリカシーがないのか。もっと女性心を考えてほしい。まぁ、だからこそ他の人に取られる心配はないから安心出来るんだけどさ。

 先生、見た目は本当に綺麗で儚い感じだから。今は足を抑えて苦しんでる姿だから綺麗というより、馬鹿? まぁ、可愛いんだけどね、今の先生も。
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