私と貴方の秘密の一年間
「もしかして、肺ですか…………」
「煙草は精神安定剤なんだぞ、我慢する方が体に悪いんだ。それなのに、我慢しなかったらしなかったで体が悪くなるなんておかしいだろ。体を優先するか、精神を優先するかのどちらか選択しろとかふざけるな」
「他の方法で精神を安定出来るようにすればいいのでは?」
「自殺」
「それこそ体を壊しているような気がするのですが…………」
そういえば、先生は身長や体重はどのくらいなんだろうか。見た目的には高身長。私は158センチなんだが、隣に立つだけで顔を見上げないと先生の美しい顔を見る事が出来ない。180はありそうな気がする。でも、体重はどのくらいなんだろう。
先生、あまりご飯とか食べてなさそうだし、平均より下なのは予想が出来る。
「あ? あ、ちょ!!!」
「――――え」
少しだけ紙がはみ出している引き出しに手を伸ばすと、何故か先生が後ろから手首を掴んできた。しかも、少し焦ってる。どうしたんだろう。
「あの……」
「ひとまず、俺の方は煙草という原因が分かり切っているから問題ないよ。それより、そっちは体重の方。まだまだ平均ぐらいか少ないでしょ? 気にする必要はないと思うよ」
頭を撫でられた。何かを誤魔化しているような気がする。
「はぁ、ほれ。お前はもう帰れ」
「え、まだ外明るいですよ?」
「お前、夕暮れに変える事多くなったろ、親に心配されるぞ。早く帰るようにしろ」
「でも…………」
何で先生が隠しているのかが気になる。そんなによろしくない結果だったのかな。もしかして病気? ここまで隠すという事は、もしかしたら重い病かもしれない。
先生は今、机から離れて窓を開けている。もしかしたら煙草が限界だったのか。