私と貴方の秘密の一年間

願う彼女と愉快犯教師

「教頭先生?」
「おや、金糸雀《かなりあ》さんですね。こんにちわ」
「え、あ、はい。こんにちわ」

 この人は翡翠薫《ひすいかおる》教頭先生。眼鏡をかけて、銀髪を長く伸ばし後ろでまとめてる。見た目的にはすごく若いけど、年齢は四十近いと聞いている。真面目で、厳しいから生徒からの印象はそこまでよくない。

「九頭霧先生、手に持っている物を見せてください」

 教頭先生が窓側にいる私達に近づいて来る。
 今の私達の距離に対しては何も言わないの? 普通ならまず目につきそうだけど。
 あ、先生が私から離れてしまった。手にはしっかりと結構診断の結果。

「…………」


 ――――モシャモシャ


 ん? モシャモシャ?

「っ、先生!?」
「っ!!! 《《幸大》》!! 何をやっているのですか!!!」

 先生ぇぇぇぇぇぇえええ!!! 紙は食べ物ではないですよぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!
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