今日も世界は輝いている

希望

「この物語を見てね、今の自分と昔の自分は変わった、今は前にむかって進んで行こうっていう希望がもてた。」

「おねえさんはその気持ち消すことできたの？」

「全部消すことができたわけではないけど、
いじめが終わってからずっと心が苦しかった。だから、学校が休みの期間に自分の心と向き合うことにしたの。ずっと考えてるだけじゃ答えが見つからないから、興味のある場所や映画を見て笑ったり、泣いたりしてた。そしたら、見た、映画で主人公の物語と繋がってる部分があって、私が本当に自分の心に言いたかった答えが出てきたの。
それを自分の心に言ったら胸の苦しみがすうっとなくなって軽くなったんだ。難しいよね…けど、気持ちが楽になったのは1つの答えを見つけたから。ところであなたの名前はなんて言うの？」

「私の名前は星凛(あかり)星に凛って書くんだ」

「いい名前だね！」

「うん…」

「どうしたの？なにかあったの」

「えっとね…」

「あせらないで、ゆっくり話して」

「うん。私も今学校でいじめにあってるの。今、とっても苦しいから学校を休んでるの。家にずっと引きこもってて、こんな自分が嫌だから自分の体を傷つけたりしてた。死にたいとも思ってた。
でも、おねえさんの話をきいて元気をもらった。けど、これからどうやって生きたらいいの。」

「そうだよね。辛いよね…そういう時は心をちゃんと休ませた方がいいよ
でも、自分を見失ったりしないで。
まずは、今学校に休んでる間に自分を好きになったらいいよ。
自分にとって、好きなことをやったり、好きな場所に行ったりして、徐々に自分を好きになって」

「好きになれるかな…もう死にたいと思ってるのに」

「なれるよ、少しずつでいいから自分を好きになって、そしたら自分の気持ちが分かるようになるよ
でも、1つのだけ約束して。死にたいなんて言わないで、自殺とかしたら天国にも地獄にも行けないままずっとこの世界をさまよってるんだよ。生まれ変わりも出来ない
今、苦しくて気持ちが軽くなりたいと思うのは分かるよ。私も思ったことあるから」

「おねえさんも？」

「うん」

「なんで？自殺しなかったの？」

「それはね、自分の心に勝ったからだよ」

「自分の心に勝つ？」

「うん、この世界にはサタンっていう悪い妖精がいるの」

「サタン？」

「うん、いじめをしてくる人にもサタンが入ってるの。自殺して悪い世界に引き込もうとしてるの。だから、絶対にサタンになんか負けないで。」

「サタンの思うようにならない」