甘く、溶けるように。
…そういえば、そんな話した気がする。
「ってことは、今もいないし…なんならあのクリスマスの日も、男と待ち合わせしてたけど、連絡も無しにドタキャンされたってとこなんだろうと」
「なっ…」
全てを言い当てられて、もうため息すら出てこない。
そこまで推理できちゃうとか、ほんとにもう…なんなんだろう、天才?
「…でも、辛かったんでしょ。しばらくはそういうのやめたら?」
「む…それは芹沢くんが決めることじゃないじゃん」
哀れな目で見られてムッとする。
…たしかに、諏訪先輩とはもう無理かもしれないけどさ。