甘く、溶けるように。
「作るもん、彼氏。私だって、幸せになりたい」
今まで夢見てきたものを一度追やめてしまったら、ダメな気がする。
ずっと追ってきたから、追い続けたい。
「…そこまでして、彼氏欲しいの?」
「そうだよ。芹沢くんには、わかんないんだろーけど」
女の子なんて選びたい放題の人だ。
こんな悩みを持ったことなんてないんだろうか。
羨ましいな…そう思っていたのに、芹沢くんの瞳から一瞬光が消えた。
「…俺もわかるよ」
「え……?」