甘く、溶けるように。
なにかとトントン拍子で進み、今日を迎えたわけなのだが。
「ぅっ…もう、何時間ここにいればいいんですかぁっ…」
どういうわけか、諏訪先輩は一向にやってくる気配がない。
3時に待ち合わせたのに、今はもう7時過ぎ。
北風と冷たい空気が辛くなってきた12月に、4時間待ちぼうけしていたのである。
さすがに寒さと空腹で我慢の限界に達しそうになった時、体がグラリと傾いた。
あ……やばい、これ。
自分の体がきちんと機能していないことに気がついて、どこかに座ろうと足を動かしたとき。