お姫様達は王子様と永遠に
「うるせーな。自分が実花子の隣で仕事できねぇからって、ひがむなよなっ!ばーか」
「ひがむ?んな訳ないでしょ、呆れてモノも言えないんすよ!大体、僕の周りの部下たちの士気に関わります!マジで早く、副社長室に引っ込んでください」
颯が、千歳を睨むと、長い足を組み直しながら、舌打ちした。
「お前も分かってねーな。俺が、居たら社員達の士気が上がるだろ?俺の前で、手柄立てるいい機会じゃねぇか」
「それ本気で言ってます?戦国時代じゃあるまいし。普通の頭で考えたら、皆、気使うでしょうが!美弥だって、息苦しくて、そのうち窒息しますよっ!」
「えっ!マジかよ!」
颯は、切長の瞳をまんまるにすると、すぐに椅子を転がしながら、私の顔を覗き込んだ。
「なぁ……美弥、俺居たらダメ?」
千歳をチラッと見れば、ダメと言えとばかりに、大きく頷いている。反対側のデスクからは、会話のやり取りに堪えきれなくなった、麻美の笑い声が、小さく聞こえてくる。
「えと、颯……ダメ……でもないけど、よくもないと思うの……」
「ん?要は、ダメじゃないって事だよな?」
困ったな……本当、最近の颯は、社内では常に私が、転ばないように手を引いたり、まだ生まれてもない赤ちゃんにヤキモチを妬いたり、私は、颯のお世話が、1番忙しいかもしれない。
「ひがむ?んな訳ないでしょ、呆れてモノも言えないんすよ!大体、僕の周りの部下たちの士気に関わります!マジで早く、副社長室に引っ込んでください」
颯が、千歳を睨むと、長い足を組み直しながら、舌打ちした。
「お前も分かってねーな。俺が、居たら社員達の士気が上がるだろ?俺の前で、手柄立てるいい機会じゃねぇか」
「それ本気で言ってます?戦国時代じゃあるまいし。普通の頭で考えたら、皆、気使うでしょうが!美弥だって、息苦しくて、そのうち窒息しますよっ!」
「えっ!マジかよ!」
颯は、切長の瞳をまんまるにすると、すぐに椅子を転がしながら、私の顔を覗き込んだ。
「なぁ……美弥、俺居たらダメ?」
千歳をチラッと見れば、ダメと言えとばかりに、大きく頷いている。反対側のデスクからは、会話のやり取りに堪えきれなくなった、麻美の笑い声が、小さく聞こえてくる。
「えと、颯……ダメ……でもないけど、よくもないと思うの……」
「ん?要は、ダメじゃないって事だよな?」
困ったな……本当、最近の颯は、社内では常に私が、転ばないように手を引いたり、まだ生まれてもない赤ちゃんにヤキモチを妬いたり、私は、颯のお世話が、1番忙しいかもしれない。