お姫様達は王子様と永遠に
「何だよ、お前もめんどくせーな」
「颯先輩にだけは、いわれたくないです」
「あっそ、じゃあ、先帰ってるからな」
「どうぞごゆっくり」
千歳は、颯にそう言うと、実花子をグイと屈ませた。
「ちょ……やめてよっ、会社でしょ!」
「やめない。てゆうか、足立京のファンって事、何で僕に隠してたの?」
(え?千歳くん、そんな事?)
実花子の顔が、曇る。
「ばかっ、別に隠してない!言うタイミングが無かっただけでしょ!もうっ!会社でプライベートな事聞かないで!」
「ふぅん……僕とは、正反対なタイプだよね、髪だって金髪だし、ギラついた感じだし、ピアスも3つもついてるし。実花子は、本当は、ああいう男が、タイプなんだ?」
ようやく千歳の不機嫌な理由に気づいた実花子が、口篭る。
「ね、実花子、何とか言ってよね」
(千歳君もつくづく面倒だな……)
肩をすくめた私を見ながら、麻美も真似して肩をすくめる。そして、同時に吐き出した二つのため息は重なりながら、事務所の天井へ消えていく。
「ちょ……野良猫達も見てるからっ。また後で、その……家帰ったら……」
ーーーーその時だった。
「わっ……!」
思わず大きな声が出て、私は、咄嗟に口を押さえた。
「颯先輩にだけは、いわれたくないです」
「あっそ、じゃあ、先帰ってるからな」
「どうぞごゆっくり」
千歳は、颯にそう言うと、実花子をグイと屈ませた。
「ちょ……やめてよっ、会社でしょ!」
「やめない。てゆうか、足立京のファンって事、何で僕に隠してたの?」
(え?千歳くん、そんな事?)
実花子の顔が、曇る。
「ばかっ、別に隠してない!言うタイミングが無かっただけでしょ!もうっ!会社でプライベートな事聞かないで!」
「ふぅん……僕とは、正反対なタイプだよね、髪だって金髪だし、ギラついた感じだし、ピアスも3つもついてるし。実花子は、本当は、ああいう男が、タイプなんだ?」
ようやく千歳の不機嫌な理由に気づいた実花子が、口篭る。
「ね、実花子、何とか言ってよね」
(千歳君もつくづく面倒だな……)
肩をすくめた私を見ながら、麻美も真似して肩をすくめる。そして、同時に吐き出した二つのため息は重なりながら、事務所の天井へ消えていく。
「ちょ……野良猫達も見てるからっ。また後で、その……家帰ったら……」
ーーーーその時だった。
「わっ……!」
思わず大きな声が出て、私は、咄嗟に口を押さえた。