御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「…好きな子が、そんなに近くにいたら……やばいでしょ」


「俺、本当に耐えられなくなるよ」


頭に手を当てて、困ったような顔をする凪くんに、私は少し安心した。


いや、凪くんが困ってるなら、安心しちゃいけないんだけど……少なくとも怒ってる訳じゃないんだなぁって分かったから。


「わ、私ねっ、凪くんが抱きしめてくれてすごく安心したのっ」


それに、大切な凪くんに伝わって欲しい。私の気持ち…


「怖かった雷も、凪くんがいてくれたから大丈夫だったっ」


「だから、凪くんも雷が苦手なら、少しでも安心して欲しくて…」


思わず、抱きついてしまいました……


って、今思えば、私すごく大胆なことしてた…


距離感もおかしかったし、


「妃奈の優しさは嬉しい。だけど他の男には絶対したらダメだよ」


私を優しく叱ってくれてから、凪くんは独り言のように呟いた。


「男なんて、何するか分からないんだから…」


って……
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