御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
それに父さんや母さんから、お小遣いだと高校生の小遣いらしからぬ金額を渡されても、何も欲しいと思わない。


妃奈に贈りたいものならいくらでも見つけられるのに。


きっと、それはこの先もそうなんだろうな…


なんて、そんなことを1人で考えていた俺に、妃奈がキラキラした視線を向けた。


「私、今週の土曜日、光莉とプラネタリウムに行ってくるね」


その日が来るのが楽しみで仕方ないと顔に書いてある。


「分かった」


本当に…可愛いな……


妃奈が家を空けるなら、俺はその日に髪を切りに行ってくるか。


それならタイミングも合うから。


「ありがとうっ」


何に対してなのか分からない感謝を言葉にした姿ですら愛おしくて、『何が?笑』と軽くからかおうとした、その時だった。


「あっ!!かっこいいっ」


妃奈が、スマホの画面を見つめながら………


そんな言葉を呟いたのだ。
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