御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
さっきの記憶を頼りに髪の毛のセットをしていく。


そして、すばやくその形を固め、俺は妃奈に気づかれないように、後ろから忍び足で近づいた。


「ひーな」


「ん?」


気の抜けたような可愛らしい声をもらした妃奈は、すぐにこちらの方を振り向いてくれた。


「えっ、」


俺に見つめられた妃奈の瞳孔が開いていく。


「す、すごいっ!!2次元から出てきたみたいだよっ!さすが凪くん!かっこいい!」


とにかくベタ褒めしてくれた妃奈。


その笑顔だいぶやばいな…


「じゃあ俺、これからずっとこの髪型にする」


妃奈が、かっこいいって言ってくれたから…


『うん!』って、いつもみたいにただただ可愛らしく笑ってくれると思ったのに、妃奈は何故か黙り込んでしまった。


「妃奈?」


「…凪くん、それは……ダメ。」


っっ、、、は、、急に上目遣いしないで、妃奈。
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