御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「こちらへどうぞ」


そんな私を置いていくように、事はどんどん進んでいく。


お店の真ん中あたりの席に案内されて、星の模様が散りばめられたテーブルの上に、メニュー表が置かれる。


このカフェは、至る所に星が描かれ、色は星空のように落ち着いていて、輝いている。


そしてそれはメニューも同じだった。


星型のご飯とか、銀色の小さな星たちがまるで天の川をえがくように並んでいるカレーとか。


上手く言い表せないけれど、どれも可愛すぎるし、美味しそう…


でも、食べるの…勿体ないって思っちゃうかも…


「好きなものを選んで」


どうしよう……と悩んでいた私に、正面に座る凪くんは優しく声をかけてくれる。


凪くんはもう決まったのかな?


うーん、じゃあ……


「この、パンケーキを…」


「ん、了解」


店員さんを呼んで注文するのも、お水を取りに行くのも、全部凪くんがやってくれて、私は完全にお姫様扱いだった。
< 121 / 297 >

この作品をシェア

pagetop