御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
凪くんは私のこと、嫌いじゃないんだ……


「よ、かったぁ」


「凪くんには絶対嫌われたくなかった」


心の底から、そう思うの。


「ねぇ、妃奈…いろいろ話聞かせて?彼氏"だった"人との」


ん?だったがやたらと強調されてたような…


というか私、彼氏がいたって言ったけど、実際には本当に彼氏だったか分からないくらい何もしてないんだよね……


それでも、凪くんが知りたいなら……


「その……中3の時、1日に何回も告白を受けて……それにおされて…お付き合いするって形になったの。」


凪くんに抱きしめられたままの状態で話しているから、心も体も暑い。


「妃奈は、そいつのこと好きじゃなかったんだね?」


「う、ん」


私、最低だよね。好きじゃないのにOKして。そんなの誠意がないし、気持ちを踏みにじる行為だよ…


「付き合ったっていってもね、何もしてないの、手も繋いだことない」
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