御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「見てて」


天井を指差しながらそう言われて、私はおもむろに凪くんの指差したところを見上げた。


カチッ、そんな音がしたかと思えば、白い天井には、たちまち星空が浮かび上がった。


「すごいねっ、凪くん!プラネタリウムだ!」


「うん、妃奈が喜んでくれて良かった」


もちろん!喜ぶに決まってるよ!


私が喜ぶと思ってやってくれたことなら、もっと嬉しい。


「あ……夏の大三角…」


良い意味でぼっーとしていたから、考えることもなく声が出る。


「さっきも説明してくれてたね」


それにも凪くんは丁寧に答えてくれる。


面倒くさがらずに私の話を聞いてくれるところも、凪くんの素敵なところで、私の大好きなところ。


「俺は好きな人と1年に1度しか会えないなんて、耐えられないかな」


「え、わ、私も!!」


ボソッと凪くんが呟いたこと、私と同じだ!
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