御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「好きな人には沢山会いたい!」


なんて……好きな人、出来たことないんだけどね、笑


でも、少女漫画とかを見ていたら、勝手に妄想が浮かぶの。


「俺も、妃奈と同じ気持ち」


おぉ!凪くんは本当に沢山会いに来てくれそう!


「ほんと俺……よく耐えたよね」


ふっと口角を上げて、目を細めた凪くん。


その動作の美しさに、思わず見惚れてしまう。


それに凪くんの発した言葉は、言い方的に私に言われたものか分からないから、何も返せない。


そんな中、凪くんはおもむろにこちらに視線を移す。


「今までの分、全部埋める」


今度ははっきりと、私に伝えるように…


紡いでくれた。


「妃奈、ずっと一緒にいようね」


「…うん!もちろんっ!」




……そんなこと、確約は出来ないのに、気づけば私は……当たり前のように凪くんの手を掴んでいた。
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