御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
サラサラな髪の毛に、パッチリとした目。


一目見てすごく可愛いって思っちゃった……


「珠里(じゅり)」


珠里と言われたその子は1度私の方を見たあと、勢いよく波瀬くんの腕に抱きついた。


「この子誰?」


女の子にそう聞かれた波瀬くんは一瞬私の方を見て、困ったような顔をしながら…


「……元カノ」


と答えた。


「は?誰とも付き合わないっていってなかった?私が何度告っても振ったくせに?」


「…いや、中学の頃の」


え……波瀬くん、この子と付き合ってるんじゃないの?


それに、私って元カノって紹介される立ち位置なんだ……


2人の会話に入れる訳もなく、何も発さずにいると、女の子の鋭い視線が私に向けられた。


「元カノって……なに、あんた今さら恭弥とより戻したくなったの!?」


「…へ、?」


待って、どういうこと……よりを戻したい…??私が波瀬くんと付き合いたくてここにいると思われてるの?
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