御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。

(モテすぎて困るから)

(モテすぎて困るから)
[凪side]


帰宅してすぐ、怪我の手当てを行った。


靴下を下ろすと足首は赤く腫れていて、捻挫だと分かった。


絶対痛いのに、妃奈は何度も大丈夫、と笑う。


俺を心配させたくない妃奈の気持ちは十分分かっている。


だけど…妃奈、全部正直に言っていいんだよ


我慢しなくていい。そのために俺がいるんだから


「ありがとう」


妃奈はそう言って立ち上がると、ふらつきながらどこかへ行こうとした。


…そうやって、自分のことはちゃんと自分でやろうっていうのも、妃奈の魅力なんだけどさ、


「慣れてないのに、危ないよ」


妃奈を引き止めてから、手を取って体を支え、ソファーに座らせる。


「何が欲しいの?俺が取ってくる」


「……その、スマホを上に置いてきちゃって」


上って、妃奈の部屋か?


「部屋に入っても大丈夫?」
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