御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「………うん」


大学に行っても、今度は絶対離してあげない。


「凪くん、遠くの大学行くから、一人暮らしするとか……言わないでね」


妃奈の口から発せられた言葉に、一瞬思考が停止する。


それはつまり…妃奈が一人暮らしをする可能性もないってこと。


いや、それも重要なことだけど、それより……
妃奈が俺と一緒にいたいっていうこと。


「……え、、もしかして…本当に一人暮らしとか…」


「……あー、やば」


耐えきれず漏れてしまった声と、妃奈の話し声が重なる。


「……妃奈………抱きしめていい?」


妃奈が嫌だって言うなら、もちろんしないけど。


でもまぁ、妃奈は戸惑ったような表情を浮かべて、優しいから嫌だとも言えないんだろうな…


妃奈のことを分かった上でそう思っていたのに、返ってきたのはまさかの言葉だった……





「えっと……ど、どうぞ!!」





「……は、?」
< 163 / 297 >

この作品をシェア

pagetop