御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
うぅ、まただ。またやられた!また舜くんに騙された!


『バカにしないで』という気持ちを込めて軽く睨む。


と…舜くんは私の方に顔を近づけて、いたずらっぽく、でも真剣に私を見つめた。


「可愛いって言ったのは本気」


「…えっ、、」


慌てた様子で私と舜くんの間に入った凪くんを舜くんは全く気にしていない。


それどころか私の横にやってきて、 自然な流れでその場にしゃがみ込んだ。


「本気で好きなら、ちゃんと伝えないといけないって気づいたから」


さっきまで私が見上げる側だったのに、今は舜くんに上目遣いをされている。


「相手が誰であっても、俺はもう引かないよ」


「えっと…」


これはなんて返事をするのが正解なんだろう。


適当に返したらきっと気を悪くさせちゃう。


「舜く……」


1度舜くんの名前を呼ぼうとすると、舜くんは笑顔でそれを制止した。
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