御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「わ、私に思いつく好意の種類はねっ、友達として、家族として、兄弟として、とか……」


「あ、あと、恋愛感情…」


いや、でも恋愛感情だけは違うと思う。舜くんのは…


そんなふうに考えていたのだけど…


突如として、バッ!という効果音が鳴りそうなくらい素早く、2人が同時に立ち上がった。


「妃奈!」


「お前、それ!」


「…え?」


えっと、なんだろう。どういうこと…


焦ったような困ったような、何か言いたげなその表情に、胸の奥の奥がざわつく。


待って…勘違い……??もしかして…凪くんと舜くんは……


え…私の解釈はあってるの?


2人よりも焦り始めてしまった私。


舜くんは固まったままだったけど、凪くんは表情を直してから、私の手を優しく握った。


「妃奈…再会した時は、まだいいなんて誤魔化したけど、今の妃奈に伝わるなら…もう一度ちゃんと伝える。」


「本気で好き。妃奈しかいない。」
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