御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
漫画の背表紙を見ながら、聞いてくれた舜くん。


私が話したいと思ってたのきっと気づいてくれたんだ!


「えっとね!ヒロインにずっと大好きだった幼なじみがいるんだけど、その幼なじみはヒロインに冷たくて、ヒロインはそろそろ諦めようって思っちゃうの。」


「うん」


「そんな時、学校ですごく優しくしてくれる男の子がいてね、あ、その男の子はヒロインのことが好きなんだけど…」


そっと頷いて、私の語彙力のない説明を舜くんはいつも通り全部汲み取ってくれる。


「その男の子と帰ってるのを幼なじみに見られて、ヒロインは幼なじみにすごく怒られちゃうの」


「でもそれって実は幼なじみもヒロインが好きだったからで………っていう!すっごくキュンキュンするお話なの!」


『良さそうでしょ?』と舜くんに共感を求めて顔を覗く。


てっきり笑ってくれると思っていたのに……舜くんはどこか辛そうに顔を歪めていた。
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