御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「……そうなる予定」


『えっ、あ、』


目を泳がせながら、顔を真っ赤にしていく妃奈。


……ごめん、妃奈。これくらいの【冗談】は許してほしい。




───お母さんとお父さんが迎えに来て、満面の笑みでこちらへ手を振るりょうま。


口角を上げ、それに応える。



……幼稚園児に先越されてるんだ。


俺ももうちゃんと伝えないとな。


りょうまの姿が見えなくなるまで手を振った後、俺はそっと妃奈の手を握った。


「伝えたいことがある」


「…う、ん?」


1度ショッピングモールを出て、人気(ひとけ)のないベンチに2人で腰を下ろした。


「どうしたの?舜くん」


「……俺、ちゃんと伝えてなかったから。」


首を傾げる妃奈の様子から、どうやらなんの事か全く分かっていないらしい。


「……告白」


そう伝えると、ハッとした表情を浮かべる。
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