御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「東雲くんの場合は…素直に話しかけるのが1番だと思うよ。相手が妃奈だからね、東雲くん絶対怒ってないよ」


いやいや、いくらあんなに優しい凪くんでも!


きっと『は?なにこいつ』って軽蔑されちゃったに違いないよっ、


「凪くん、きっと呆れてるよ…」


「大丈夫大丈夫!」


光莉は明るい声で言ってくれるけど、私はひたすらに不安を感じてしまう。


凪くんに嫌われるのは怖い。


でも分かってる。


私が傷つけたんだから……ちゃんと謝らなきゃいけないよね。


「ひーな!」


「ん?」


「大丈夫だよ!本当に!」


「明日頑張ろう!私も一緒にいてあげるから!」


そうやって励ましてもらえると、頑張れるかもっていう気持ちになる。


「ありがとう、光莉…」


「うん!いつでも相談して!妃奈の親友ポジは誰にも譲らないんだからね!」


そんなことを言いながら、光莉が大きくガッツポーズをしている姿が頭に浮かんで、私は思わず笑みをこぼした。
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