御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。

どうしよう、誰かに借りなきゃだよね。


4組は合同だから、無理だし…他のクラスの仲いい子…そもそも今日体育ない気がする…


「妃奈？体育館行くよ？」


「ごめんっ、光莉！先行ってて！」


早くしないと体育に間に合わなくなっちゃう。


急いで誰かに借りなきゃ……


あ、舜くんは！？


男子はジャージ必須じゃないって言ってたから…


「舜くん！待って！あの」


廊下にいた舜くんを呼び止める。


「妃奈？なんでそんなに慌ててんの？」


「ジャージを貸して欲しくてっ！」


「…あぁ、いいけど」


私が焦っているのに気づいて、ダッシュで自分の席へ戻ってくれた舜くん。


廊下の端でそれを待っていると……


私の目の前に、ジャージを持った……凪くんが…


ってえ、？？なんで……


突然のことすぎて声が出なかった私の視界が一瞬にして真っ暗になる。


「他の男のやつとかやめて」