御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「花乃様の手にかかれば、あんたなんて潰せるのよ!?」


…いい、私だけなら潰されてもいい。


「私は…それで、、、いいか、ら…」


凪くんのそばにいさせて…


「なんなのっ!?」


「凪くんのこと好きでもなんでもないんでしょ!?」


女の子の叫び声とともにまた手が振り上げられる。


『バチンっ!!』


「ははっ、いい気味」


「……っ」


「つまんないの」


「行こ」


叩かれても何も言わない私に飽きたのか、諦めたのか、女の子たちは踵を返して去っていった。







誰も通らないこの場所で、私はペタンと座りこむ。




『凪くんのこと好きでもなんでもないんでしょ!?』




ううん、違う……




………凪くん……私はもう……




とっくに凪くんが大好きだったよ………


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