御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「遅くなってごめん、早く来れなくてごめん」


なんで……舜くんのせいじゃないよ、なんで謝るの…??


「こんなの痛てぇよな」


「大丈夫だよ」


ちょっとピリッとするくるいだから。


「痛くないわけないだろ?赤くなってるだけじゃなくて、引っ掻かれたような傷も出来てる…」


あ、……やっぱり爪が当たったから…??


「保健室行こう」


「…え、でも…」


先生にバレちゃう……何かあったんだって…


人づてに凪くんに伝わって迷惑かけちゃったりしたら嫌だ…


口ごもる私の頭を舜くんが優しい手つきで撫でてくれる。


「…分かってるよ、東雲に迷惑かけたくないんだろ?」


「……っ、うん」


「…東雲が、妃奈が傷つけられたって聞いて、それを迷惑だって言うと思うか?」


舜くんの問いかけがあまりにも重い。


凪くんは……きっと言わない…
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