御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
保健室までの道で誰かに傷を見られないように私を後ろに隠してくれた舜くん。


私はその優しさに甘えて、無事に保健室に到着することが出来た。




「先生いないな」


「ほんとだ…」


部屋を見渡してみるけど先生も、ベッドで寝ているような人もいない。


私の勝手な偏見かもしれないけど…保健室の先生って、いないこと結構ある気がするなぁ、


なんてこの期に及んで呑気なことを考えてみる。


「とりあえず……」


そう呟いた舜くんは、少しスマホをいじってから、カゴに入っていた消毒液とコットンを取り出す。


「今、光莉に連絡した。だから5時限目とか出なくて大丈夫だ。」


迅速すぎる対応…


さすが舜くん。頼りになるなぁ……


「いろいろありがとう」


この傷を見ても幻滅せず、向き合ってくれることにだって本当に感謝しかない。


この安心感は、きっと舜くんだからなんだろうな…

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