御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「もっと頼ってくれていいんだけどな。好きな子に頼られたらなんでもしたいし?」


「…なっ、急にそういうこと言うのはずるいよ…」


「はいはい、ごめん。……あ、消毒液つけたからちょっと痛むぞ?」


舜くんは私をからかったみたいだけど、でも傷の手当てに集中してくれてる。


慎重に優しく私の頬に寄せられたコットン。


ピタッとくっつくと舜くんの言った通り、消毒液の影響で傷口が少しだけ痛んだ。


「菌が入るといけないからな」


あぁ、叩かれたところっていうより、引っ掻き傷のところへの対策としてコットンを……


確かに……菌が入るって言うかも…


1人で納得して、舜くんの手元を見つめる。


ガーゼを慣れた手つきで貼ってくれた舜くんのおかげで、痛みは少しだけ癒えた気がした。


だけど、そっーと触れてみるとやっぱりまだ痛くて、顔をしかめてしまう。
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