御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「…え、どういうこと…?」


私を推すとは……?


「東雲家が政略結婚をしていたのは先々代の時まで。俺の祖父の時からは恋愛結婚。だからうちの家族はみんな俺の意思を尊重してくれる。それに父さんたちも個人的に妃奈のこと気に入ってるし。」


ダメだ、凪くんが詳しく説明してくれるけど全然ダメ。


何も頭に入ってこない。


「ごめん、凪くん…ちょっと…」


「じゃあ父さんに連絡しようか」


「え…?」


私が頷く前にスマホを取り出す凪くん。


電話をかけて、私にも聞こえるようにスピーカーに設定した。


「もしもし」


『凪か?どうした?』


あっ、凪くんのお父さん…


「今妃奈といるんですが、父さんに話したいことがあって」


『妃奈ちゃん?すぐに代わってくれ!』


凪くんは『妃奈話して』と目線で教えてくれる。


「えっと、お久しぶりです。妃奈です」
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