御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
冗談だと笑ってもいいようなことだったのに俺の真剣さを信じてくれた。


「その後褒めてくれたよ」


「お父さんが…?」


「うん、偉いねって。それと妃奈をよろしくお願いしますって返してくれた」



それが、妃奈のお父さんと俺だけが知っていた『約束』


俺は一瞬足りとも忘れたことはなかった。


妃奈と一緒にいれなかった期間も。


他の人なんて好きにならず、妃奈だけに結婚を申し込んだ。


「……だからかな…お父さんが凪くんとの同居に反対しなかったの…」


あぁ、それはまた別で妃奈のお父さんに連絡をした。とかいろいろな経緯があるけど、まぁいつか妃奈に話そう。


「まぁ、これが話してなかった秘密。」


「そっか、ありがとう」


この話が終わる頃には、妃奈の心拍も整っていた。
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