御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「あ、ごめ」


口元から離した私の手首を舜くんはパッと掴んで、自分の方へ引き寄せる。


そのせいで、顔が凄く近くなる。


なにっ、


焦ってぎゅーと目を瞑ってしまう。


何を言われるんだろ……


「お前……」


「は、はいっ」




「10秒台だったんだろ?50m走」




………え?


え、なに、何言って…


「そんなわけないよっ、」


10秒台は、、ない…それは中3の時まで!


今は違うもんっ、


「お前どんくせぇから、全然ありえる。」


わ、酷い!舜くんってなんか意地悪じゃない!?


「一緒にやるか?運動」


「や、……だ」


運動なんて嫌いすぎて全力で首を横に振った私に、人影が重なった。


これって……もしかして…


「なんで妃奈いじめてんの」


やっぱり……凪くん……


「日景、お前距離近い」
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