御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「やば、かわい…」


「ん、?何か言った?」


「なんでもない…映画みよっか」


そう言いながら凪くんは映画を再生してくれる。






───まさに青春!といったみんなの話し声。


それを聞いただけで、なんだかわくわくする。


それと、やっぱりここ。ヒーローの男の子の登場シーン。


わぁ…すごく……


「かっこいい…」


気づけば私は、映画の中でヒーローをかっこいいと叫ぶ、女の子たちの声に重なるように、そう呟いていた。


そして、そのすぐあとに隣の凪くんが息をのんだのが分かった。


画面は一時停止の状態になる。


「凪くん、?」


「妃奈は…ああいうのが好きなのか、?」


「ああいうの…」


あ、映画の中のヒーローのことを言ってるのかな?


うーん、どうだろう。確かにかっこいいし憧れるけど、そういうヒーローに合うのは可愛いヒロインだけであって。
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