御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
「妃奈…おはよう」


可愛すぎる、可愛すぎてどうかしてる、そんな言葉たちが俺の中を巡っていく。


だけどそれを口に出しすぎて、妃奈に軽い男だと思われたくない。


だからなんとか声に出ないように飲み込んで、平然を装う。


「……んー」


っ、なにこの子。ただでさえ可愛いのに、寝起きの破壊力やばいだろ…


可愛さでそろそろ俺の心臓止める気なのか、?


「俺…ご飯作ってくるね」


そう言って離れようとすれば、今度は腕を掴まれた。


「や、……もう…いかない、で」


え??


もしかして妃奈はまだ夢の中にいるのか?


夢の中に出てきた何かを現実の俺に繋げているのか、それともただ純粋に俺にどこかへ行って欲しくないのか、分からないけれど、妃奈が嫌だと言うのなら……


「行かない、ここにいるよ」


俺は何時間でも妃奈の隣にいよう。
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