御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
それに、妃奈はきっと疲れていたんだろう。


それなら尚更休んでいて欲しい。


「俺がやる」


「うぅ…じゃあ、せめて一緒にやろう!」


え……妃奈と一緒に??


なんだそれ……想像しただけでだいぶやばい…


「分かった、何にする?」


「凪くんの食べたいもの!」


は、当たり前のように無邪気に笑われると、心臓がもたない。


ほんとどうしてくれるの、妃奈。


「じゃあ今日は簡単に生姜焼きとかにしよっか」


「うんっ!」





───妃奈は…味付けをして、「もう少しかな」なんてニコニコしている所でさえ可愛かった。


焼く準備が整って、「いつでも出来るよ!」と俺の目を見つめる妃奈を、火は危ないからと止める。


代わりに俺が1枚1枚フライパンに肉をのせて焼いていく。


「わぁ、美味しそう…私、生姜焼き大好き」
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