御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
……妃奈、って俺は何度も言うよ。


むしろ、妃奈以外に欲しいものなんてない。


父さんたちにも、「子供らしくない」って頭を抱えられた記憶がある。


それに…自分のものを買うくらいだったら、妃奈の欲しいもの、好きなものを片っ端から全部買い与えたい。


「……あ、もしかして凪くんの欲しいものってすごく高かったりするのかな、?」


んー、そうだね。難易度高すぎるかな。


「……いや、そうじゃないよ。」


心の中での気持ちとは正反対の言葉を口に出す。


「じゃあ、どんな物……??」


きゅるきゅるな瞳で見つめられて、俺は悩んだ末、


「タンブラー」


と答えた。


「素敵!」


よかった、引かれたらどうしようかと思った。


「待っててね、凪くん」


うん?なんの事かいまいち分からないけど…無理だけはしないでね、焦るから。
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