御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
───えっと、まずバルーン……


「あ、これ!1と8で……」


私の目にとまったのは、ゴールドに輝く、数字のバルーン。


すぐに1と8を取ってカゴへ。


「妃奈、これは?」


光莉の手には、Happybirthdayの形の飾り。


「可愛い!」


凪くんの雰囲気に合わせて、落ち着いた色を中心に集めていく。


「こんな感じかな…」


カゴの中を確認してから、忘れ物はないかなと辺りを見渡す。


と………


「あ……」


ある物に目をひかれた……


あれって………


「妃奈?」


「……タンブラー……」


「それ」の元に駆け寄って、手の中に包むように持ち上げる。


「どうしたの?それ」


「凪くんがね、欲しいって言ってたの」


私が見つけたのは、少し背が低めで下が丸み帯びている黒のタンブラー。


どうやら名前を印字して貰えるらしい。
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