御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
相手の人もこちらに気づいたのか、多分『凪くんの方に』かけ寄って来る。


「凪様!」


「高橋さん」


「凪様、そちらの方は…」


突如、私に向けられる視線。


ちゃんと自己紹介をしないと……


「は、初めまして、胡桃 妃奈と申します」


だいぶぎごちないけど、大丈夫かな…


恐る恐る高橋さん?の方を見ると、高橋さんは穏やかに、優しく、でも少し驚いたように、笑っていた。



「そうでしたか、、あなたが……」


「お待ちしておりました、さぁどうぞ中へ」



高橋さんに開けてもらったドアを、私は凪くんと手を繋いだままくぐり抜けた。



家の中へ入った後、高橋さんはお腹に手を当て、声を張った。


「凪様と胡桃様がいらっしゃいました」


その声が届いたのか、たくさんのメイドさんやコックさん?料理人さん?が集まってくる。


みなさんは凪くんを見て、ほっとしたような顔をした後、私に視線を移して目を見開く。
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