御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
そして、『この方が……』と次々につぶやいた。


「凪様と胡桃様を中へご案内しなさい」


「かしこまりました。凪様、胡桃様、どうぞこちらへ」


皆さんに見られているからと、さっき離そうととした、凪くんと握った手。だけど、凪くんの力が強すぎてびくともしなかった。


痛いわけではないんだけど、力が込められているってことは離さないでほしいってことなのかな。


それとも……男の人ってみんなこんなに強いのかな…


全く歯が立たないくらいに……


繋がれた手を見つめながら、ぼっーとそんなことを考えていると、気づけば目的の部屋に到着していた。


真っ白のドアをこちら側へ引いたメイドさんの行動によって、部屋の向こう側が鮮明になる。


部屋中に飾られたバルーン。


いかにも高級そうなご飯はケータリング式になっていて、和洋中、デザートまでたくさん用意されているのが見受けられる。
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