御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
首を傾げる私に凪くんは少しだけ呆れたようにため息をつく。


「…可愛いね、ほんと」


突然伸びてきた凪くんの手が頭に乗って、反射的に体を縮める。


その時、私の右手が、ソファーに置いておいたプレゼント入りの紙袋に当たった。


「あ、、」


そうだ、今なら渡せるかもしれない。


「凪くん、あのね」


「うん?」


「隣に座ってくれる?」


私だけ座っていて、凪くんに立っててもらうなんて申し訳ないから、まず座ってもらいたい。


「分かった」


すぐに理解して私の隣に腰を下ろした凪くんの方を向き直す。


「……他のプレゼントには敵わないかもだけど……これ、私から…誕生日プレゼントです…」


緊張で手が震えて、あまりの恥ずかしさに視線を落とす。


だけど、何秒か経っても凪くんはなにも発しなくて、プレゼントも私の手にある。


「……やばい…」


間違えたかと思って、手を引っ込めようとした時、ふいに頭上から凪くんの声が落ちてきた。
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