御曹司の幼なじみから甘すぎる求愛を受けました。
なんだろう、この音……


凪くんの方から聞こえて……


「……心臓やばい…」


ふと呟いた凪くんの声で、私はハッとする。


これ、凪くんの心臓の音なの!?


は、やっ、、、


「大丈夫!?」


「ごめん、妃奈…それ以上近づかないで」


ドックン………


へ……私、何かやらかして……


凪くんを傷つけた…?


いや、怒らせた……??


『ポタッ………』


気付かぬうちに、瞳から雫がこぼれた時…


─────パッと視界が明るくなった。


せっかく電気がついたのに、瞼と眼球の間に溜まった涙のせいで、凪くんの顔がぼやけてよく見えない。


「妃奈!?どうした?」


「ごめ、、ん、ね」


「えっ、、あ、違うんだ妃奈!」


「違う…?」


何がどう違うんだろう……


凪くん、怒ってないの…?


私が、怒らせちゃったんじゃ…
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