断る――――前にもそう言ったはずだ
「モニカを責めるのはやめろ。彼女は君を救おうとしたのに……」
「『モニカを責めるのはやめろ』ですって? ふふ……笑わせないでください。エルネスト殿下にだけは、そんなこと、言われたくありませんわ!
いつもいつも妃殿下に冷たい言葉を浴びせていたくせに! 憎しみのこもった瞳で睨んでいたくせに! 周りは当然、殿下が妃殿下を嫌っていると思うでしょう?
それなのに『僕はモニカを愛している』ですって⁉ そんなの、信じられる筈がないでしょう?
成人した良い大人が相手が好きすぎて素直になれない? 馬鹿じゃありませんの⁉」
「貴様、口を慎め! 殿下に対して不敬だぞ!」
コゼットの首筋に刃を当て、騎士たちが喚き立てる。
けれど彼女は、ふっと不敵な笑みを浮かべた。
「お断りいたしますわ。どうせ私の命はここまでなのですから、最後に言いたいことを言わせていただきます。
大体、貴方方だって同罪でしょう? 殿下が妃殿下に冷たく接しているのを知っていて、皆が放置していたんですもの。
だからこそ、私のような人間につけいられるのです。成り代われると思わせるのです。
私、何か間違ったことを言っておりますでしょうか?」
「『モニカを責めるのはやめろ』ですって? ふふ……笑わせないでください。エルネスト殿下にだけは、そんなこと、言われたくありませんわ!
いつもいつも妃殿下に冷たい言葉を浴びせていたくせに! 憎しみのこもった瞳で睨んでいたくせに! 周りは当然、殿下が妃殿下を嫌っていると思うでしょう?
それなのに『僕はモニカを愛している』ですって⁉ そんなの、信じられる筈がないでしょう?
成人した良い大人が相手が好きすぎて素直になれない? 馬鹿じゃありませんの⁉」
「貴様、口を慎め! 殿下に対して不敬だぞ!」
コゼットの首筋に刃を当て、騎士たちが喚き立てる。
けれど彼女は、ふっと不敵な笑みを浮かべた。
「お断りいたしますわ。どうせ私の命はここまでなのですから、最後に言いたいことを言わせていただきます。
大体、貴方方だって同罪でしょう? 殿下が妃殿下に冷たく接しているのを知っていて、皆が放置していたんですもの。
だからこそ、私のような人間につけいられるのです。成り代われると思わせるのです。
私、何か間違ったことを言っておりますでしょうか?」