この先も、ずっと紺くんと一緒に


(紺くん達にも同じものが運ばれているのでしょうか……?)


会話を禁止されているから、向こうの様子はわからない。

わたしが高くそびえ立つパーテーションに目をやる横で女の子達が一斉に走り出した。

(そ、そうでした……!ぼーっとしてる場合じゃありません。先着順でした!)

わたしも慌てて長机の前へと向かい、いくつかの風船を手に取る。

だけど、ゲームの内容がまだ知らされていない状況では、何を基準にして選べばよいのかわからない。

たくさんの風船を前に頭を悩ませていると、隣であゆちゃんがスパンコール入りのキラキラとした風船を手に取った。

向かい側では牛若さんが大きな風船を持って、それぞれこの場から離れていく。

(わ、わたしも早く決めないと……!)

風船が残り少なくなる中、わたしは普段よく見かける通常サイズのものを選んだ。



***


「みんな選んだかしら?それじゃあ、パーテーションオープン!」


アイテム選びがはじまってから10分。
学園長の合図により、屋上を半分に仕切っていたパーテーションがバタバタと閉じられた。

そして、わたし達は初めてお互いが選んだものを目にする。

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