約束された血の匂い
その21
約束された血の匂い/その21
麻衣
その夜、彼の部屋での行為はとても激しかったわ
どちらかと言うと、私の方が燃えていたかな
やはり目の前で人間の血を見たせいか、いつもより興奮した
その血の匂いは鼻について離れないし…
...
既に彼は隣で寝息を立ててる
今日は”お仕事”、ご苦労様
そう心の中で呟き、彼のおでこにキスした
私はすぐには眠れないや、さすがに
どうしても今日のあの光景が、目と耳に繰り返し生々しく再生されてね
たぶん、朝まで続くよ、コレ
眠っても朝まで眠れなくても
...
私が見物に回った時点で、アツシはすでに全面自供の状況だった
組に対しては、これ以上ないほどの裏切り行為を行った
優輔さんは、組としてのケジメをつける立場で、裁いたわ
命をとるに値するほどの過ちだと告げられると、やっとアツシは気づいたみたいだ
私から殺されるという恐怖から逃れても、”助かった”訳ではないことを…
優輔さんは、具体的にヤツの犯した行為をひとつひとつ挙げ、認めさせた
...
「麻衣さん、結果的に西城はあなたに全部認めて、ラッキーでしたよ。俺らの段取りでは、ひとつひとつ認める時点で、痛い思いをさせますから。フン、あのヤロウ、拷問を逃れたことになって、感謝しろってんだ、麻衣さんに」
勝田さんが、”作業”の合間で、私にそう小声で告げてくれたわ
なるほど…、言えてるわ
私の尋問ではケリ数発と、左足太ももを少しばかり削っただけですもの…
憎たらしい奴なのに、助けちゃったじゃないのよ、結果的に
参ったな…
...
「…西城、ということだ。この世界の相場じゃ、指5本分のケジメに相当する。どうする?5本詰めるか?それとも、指5本の長さ分一回の切断で収めるか…」
この時点のアツシは大声で命乞いを繰り返して、錯乱状態だったわ
「おい、指一本当たり8センチだ。どのあたりになるか計ってみろ!」
既にチェーンソーのスイッチを入れた勝田さんが、若い組員に指示を出してる
...
「おやじさん、肘下10センチのあたりですね」
「そうか…。西城、そう言うことだ。指5本と腕一本どっちにするんだ?」
”どっちもいやだ!やめてくれー”
まあ、誰でもそう叫ぶよな
気持ちは分かるよ
となるとどうなるんだ…、裁きは
麻衣
その夜、彼の部屋での行為はとても激しかったわ
どちらかと言うと、私の方が燃えていたかな
やはり目の前で人間の血を見たせいか、いつもより興奮した
その血の匂いは鼻について離れないし…
...
既に彼は隣で寝息を立ててる
今日は”お仕事”、ご苦労様
そう心の中で呟き、彼のおでこにキスした
私はすぐには眠れないや、さすがに
どうしても今日のあの光景が、目と耳に繰り返し生々しく再生されてね
たぶん、朝まで続くよ、コレ
眠っても朝まで眠れなくても
...
私が見物に回った時点で、アツシはすでに全面自供の状況だった
組に対しては、これ以上ないほどの裏切り行為を行った
優輔さんは、組としてのケジメをつける立場で、裁いたわ
命をとるに値するほどの過ちだと告げられると、やっとアツシは気づいたみたいだ
私から殺されるという恐怖から逃れても、”助かった”訳ではないことを…
優輔さんは、具体的にヤツの犯した行為をひとつひとつ挙げ、認めさせた
...
「麻衣さん、結果的に西城はあなたに全部認めて、ラッキーでしたよ。俺らの段取りでは、ひとつひとつ認める時点で、痛い思いをさせますから。フン、あのヤロウ、拷問を逃れたことになって、感謝しろってんだ、麻衣さんに」
勝田さんが、”作業”の合間で、私にそう小声で告げてくれたわ
なるほど…、言えてるわ
私の尋問ではケリ数発と、左足太ももを少しばかり削っただけですもの…
憎たらしい奴なのに、助けちゃったじゃないのよ、結果的に
参ったな…
...
「…西城、ということだ。この世界の相場じゃ、指5本分のケジメに相当する。どうする?5本詰めるか?それとも、指5本の長さ分一回の切断で収めるか…」
この時点のアツシは大声で命乞いを繰り返して、錯乱状態だったわ
「おい、指一本当たり8センチだ。どのあたりになるか計ってみろ!」
既にチェーンソーのスイッチを入れた勝田さんが、若い組員に指示を出してる
...
「おやじさん、肘下10センチのあたりですね」
「そうか…。西城、そう言うことだ。指5本と腕一本どっちにするんだ?」
”どっちもいやだ!やめてくれー”
まあ、誰でもそう叫ぶよな
気持ちは分かるよ
となるとどうなるんだ…、裁きは