約束された血の匂い
その5
約束された血の匂い/その5
麻衣
「久美は高校に入って、初めてできた友達だったんだよ。バカだが、かわいいヤツでさ。南玉じゃあ、常に私のそばにつけてた。久美も私を慕って、一生懸命チームと南玉を盛りたててくれたよ。ところが、私がムショ入りした途端、南玉に反旗だ。彼氏だったアンタは、その理由承知だろうってね。それ、まず聞かせてくれるかな」
アツシは顔が引きつってる
私はこやつの目、一瞬もそらすことなどない
一方、右足はこまめにグリグリやってる
場合によってはキレるかな、こやつ…
でも、所詮は根性なしのしょうもない小物だ
ニヤけたツラでヘラヘラしながら答えたわ
...
「あの…、久美のヤツ、てっきり麻衣さんの”アト”だと思いこんでたらしくて…。なのに、久美は体が小さいだけでチョンされたと。悔し涙流してましたよ。まあ、そういうのがあったと思いますよ、へへ…」
「で、アンタは何て言ったんだよ?」
「あ、その、あの…。久美は何て言ってましたかね?」
「テメーに聞いてんだっての!」
踏みつけたままの右足を、さらにゴリゴリだ
地中深くふん潜れっての!
...
アツシは顔を引きつらせながら答えた
「…、あの、どうせなら南玉出ちゃえばいいって。そう言いましたよ。久美がかわいそうだったから…」
「そのあと、私の名前もいろいろ出したんじゃねえの?あー、どうなんだよ、こらー!」
私は右足を外し、と同時に今度は股間をツマ先で蹴り上げた
SMビデオ並みのトーキックが見事ヒットだわ
「ギャー!何すんだ!」
はは、間抜けに叫んでるわ、コイツ
「アンタもその目で見たはずだろう?その気になりゃ、ここでそこの大事なモン潰してやるよ。そのくらい、神前でも平気だよ、こっちは。さー、どうなんだ?」
ヤツはここで全部吐いたわ
...
このクソ男、単純な久美にずらずらと説いたのを自白したよ
”麻衣はヤク中で廃人状態だから、もう病院から出てこれない”
”相馬さんが死んで、麻衣は相和会の援助は打ち切られたから、今度は俺がこのバッジでお前を押してやる”
”新しいチームを作って、それに相和会のバックをつけてやる”
”これからは、二人でいい思いをしよう”
”俺はその対価で、お前にクスリを打ったりなんかしない”
”お前のそのきれいな体を抱ければ、それでいいんだ”
オエーってとこだ
この野郎…
よくも頭の弱い久美に、そんなハニートラップ塗り込みやがったな!
許せん…‼
麻衣
「久美は高校に入って、初めてできた友達だったんだよ。バカだが、かわいいヤツでさ。南玉じゃあ、常に私のそばにつけてた。久美も私を慕って、一生懸命チームと南玉を盛りたててくれたよ。ところが、私がムショ入りした途端、南玉に反旗だ。彼氏だったアンタは、その理由承知だろうってね。それ、まず聞かせてくれるかな」
アツシは顔が引きつってる
私はこやつの目、一瞬もそらすことなどない
一方、右足はこまめにグリグリやってる
場合によってはキレるかな、こやつ…
でも、所詮は根性なしのしょうもない小物だ
ニヤけたツラでヘラヘラしながら答えたわ
...
「あの…、久美のヤツ、てっきり麻衣さんの”アト”だと思いこんでたらしくて…。なのに、久美は体が小さいだけでチョンされたと。悔し涙流してましたよ。まあ、そういうのがあったと思いますよ、へへ…」
「で、アンタは何て言ったんだよ?」
「あ、その、あの…。久美は何て言ってましたかね?」
「テメーに聞いてんだっての!」
踏みつけたままの右足を、さらにゴリゴリだ
地中深くふん潜れっての!
...
アツシは顔を引きつらせながら答えた
「…、あの、どうせなら南玉出ちゃえばいいって。そう言いましたよ。久美がかわいそうだったから…」
「そのあと、私の名前もいろいろ出したんじゃねえの?あー、どうなんだよ、こらー!」
私は右足を外し、と同時に今度は股間をツマ先で蹴り上げた
SMビデオ並みのトーキックが見事ヒットだわ
「ギャー!何すんだ!」
はは、間抜けに叫んでるわ、コイツ
「アンタもその目で見たはずだろう?その気になりゃ、ここでそこの大事なモン潰してやるよ。そのくらい、神前でも平気だよ、こっちは。さー、どうなんだ?」
ヤツはここで全部吐いたわ
...
このクソ男、単純な久美にずらずらと説いたのを自白したよ
”麻衣はヤク中で廃人状態だから、もう病院から出てこれない”
”相馬さんが死んで、麻衣は相和会の援助は打ち切られたから、今度は俺がこのバッジでお前を押してやる”
”新しいチームを作って、それに相和会のバックをつけてやる”
”これからは、二人でいい思いをしよう”
”俺はその対価で、お前にクスリを打ったりなんかしない”
”お前のそのきれいな体を抱ければ、それでいいんだ”
オエーってとこだ
この野郎…
よくも頭の弱い久美に、そんなハニートラップ塗り込みやがったな!
許せん…‼